ひとつの夜に落ちる雨は、温くて何処か優しい。そして残酷。
■
*
2011/08/16 (Tue)
君が息絶えた
僕の目の前で
僕に遺言も愛も何も残さないまま
消えていった
僕は簡単にはその事実を受け入れられないから
部屋の奥から鋸を持ってきて
君を切り刻むことに決めた
大きいままじゃ目立つ君の肉体も
小さくしたら仕舞っておける
何より持ち歩いてずっと傍に居られると
そう思ったから
君の首の根元に刃を振り下ろした
流れて溢れる血は僕の足を汚す
構わず君の頬を撫でた
(ごめんね、痛いのは少しで終わるよ)
猟奇的な優しさとも呼べる行為が続く
腕を切り落とし、手首を切断し、
腹部は強く強く力を入れて二つに別けた
胸はそぎ落とし、ズボンのポケットに入れた
大腿部を叩き折り、ふくらはぎを優しく切り、
足の指はひとつひとつ千切った
君の顔だけはそのままで
(終わったよ、これでもう大丈夫)
何が大丈夫だったのだろう?
残ったのは君じゃなく
バラバラになった死体と狂気の血に塗れた僕
小さくなった君をひとつずつ身につけた
たとえバラバラになった死体でも猟奇的殺人犯でも
この肉と肉体は
君と僕以外の何物でも無いことを僕は知っているから
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プロフィール
HN:
一夜
性別:
非公開
自己紹介:
夢を見忘れた大人が
始りから終りまでやるせない言葉を吐き出します。
それでもその中から
静かな気持ちを感じ取ってくだされば。
嬉しいです。
始りから終りまでやるせない言葉を吐き出します。
それでもその中から
静かな気持ちを感じ取ってくだされば。
嬉しいです。
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